2009年9月14日月曜日

090905-08Gesashi-1

泥とカニと滴る汗と-part1-

沖縄本島北部東海岸の東村にある慶佐次(げさし)という場所の
マングローブ林の環境・生物調査を手伝ってきました。


沖縄のマングローブ林というと西表島が有名ですが、
沖縄本島にも規模では及ばないものの
いくつかマングローブ林があります。

慶佐次は、前回別の調査でお手伝いに行った大浦よりも
さらに北に位置しています。
このマングローブ林は天然記念物に指定されていて
普段は林内に立ち入ることすらできないので、
今回ここで網やスコップを使って生き物を捕えるというのは
それこそ滅多にないチャンスです。
しかも慶佐次のマングローブで学術的な生物調査が行われるのは
30年ぶりとあって、俄然興味がわきます。

調査の日程は全4日間。
内容はおおざっぱに言うとマングローブ環境のモニタリングと
甲殻類の種類相(どんな種類がいるか)の調査で、
僕たちの作業は主にマングローブ林内でひたすら甲殻類
(エビ・カニの仲間を捕獲するというものです。

9月に入ったとはいえ、沖縄は当日もかなりの暑さでした。


今回の調査はちょっと変わっています。
慶佐次ではカヌーでマングローブを流れる河川を
行き来するエコツアーが行われており、
関わっている数社のエコツーリズム業者さんが話し合って
普段慶佐次を利用している慶佐次の環境を
専門家を呼んで調査しようという事になったそうです。
エコツーの業者さんは沖縄に数多ありますが、
こんな試みを実行している所はほんとうに少数です。

僕らはバイトでその手伝いに呼ばれたわけですが、
当日来てみるとエコツーのガイドをやってらっしゃる方が
何人もボランティアで(汗)参加されていました。
皆さんガイドさんらしく陽気で常にハイテンションでしたが、
マングローブ生物に関しての知識と観察眼、
そしてなにより自分たちのフィールドである
マングローブに関してさらによく知りたいという
真摯な姿勢に常に頭が下がる思いでした。


慶佐次のマングローブ林内には一部木道が設けられており、
この木道からシオマネキ、トビハゼなどの
マングローブ林の生物を観察することができます。

※普段は降りられません

マングローブ林を踏み荒らすことなく楽に観察するための木道…
というの頭ではは分かっていたつもりでしたが、
この木道がいかに便利なものか、
つまり河から一歩分け入ったマングローブ林が
いかに人間を拒む環境であるかということを、
今回の調査では散々体にたたきこまれる事になりました
…が、その詳細については次の記事で。

ちなみに今回の調査で指揮を執られたF先生によると、
慶佐次のマングローブ林は「まだまだ断然楽な方」らしいです。
みなさんも何かの機会でマングローブに入られる時は、
くれぐれも安易な冒険心で無謀な突撃をしないように。

誤解のないように付け加えておきますが、
カヌーでのエコツアーの方はごく快適で楽しそうで、
調査中うらやましい限りでした。
あ、バランスの悪い人は沈(ちん)してずぶ濡れになります(笑)

0 件のコメント:

コメントを投稿